ブライトリングの歴史

皆様はブライトリングの始まりについてご存じでしょうか。

ブライトリングの創業は1884年、24歳の青年レオン・ブライトリングによって始まります。農家の家だったのですが、副業で時計を製作する家で育ったため、レオンは小さな頃から時計に親しんでいました。スイスにあるサンティミエという村で精密計器専用の小さな工房からスタートし、当時は軍需産業でのクロノグラフへの流行と関心が高まっていることをレオンは察知して、その技術力をクロノグラフへ注力していく選択を固めていきます。創設当初から他のメーカーとの差別化を図るために、懐中型のクロノグラフとストップォッチの製作へ情熱を捧げます。この時代に製作されたクロノグラフはブライトリングが航空時計のメーカーとして成長していく起源となります。

その後事業拡大を行うことを決意し、工房を工場へと大型化するために、スイス時計産業の中心であるラ・ショー・ド・フォンのモンブリラン通りに移転をします。またこの頃にレオンは飛行機に関心を抱くようになり、飛行士向けの懐中クロノグラフの製作を始めます。

しかし、1914年にレオン・ブライトリングは54歳という若さでこの世を去ります。
レオンが亡くなった後、ガストン・ブライトリングが後を継ぎ、第一次世界大戦にニーズが増加したパイロット向けのクロノグラフムーブメントを備えた腕時計を製作していますが、1927年にガストンは亡くなり、5年近く社長が不在となります。ちなみにガストンは2時方向に独立したプッシュボタンを搭載した腕時計型クロノグラフを製作をしており、スタート、ストップ、リセットのクロノグラフ操作がリューズから分離されて操作性が格段に向上しました。

そしてガストンの息子のウィリーブライトリングが3代目となります。この頃にイギリス空軍からのコックピットクロックを発注されたことで航空会社や航空機メーカーがこのコックピットロックを採用するようになり、公的な信用を得ていることが伺えるとともにブライトリングと航空メーカーや航空会社とのパイプが作られていきます。3代目のウィリーはクロノグラフのリセットボタンとして4時方向に第2の独立したプッシュボタンを搭載して特許を取得します。
またウィリーは数多くのクロノグラフを製作しており、1942年に「クロノマット」を発売します。
そして1952年には「ナビタイマー」が発売され、高い評価を得て、現在までその地位を確立しています。

ブライトリングの人気の秘訣とは？

ここまでブライトリングの歴史を紹介させていただきましたが、それではなぜブライトリングは人気があり、腕時計の愛好家たちから選ばれ続けるのでしょうか？そんなブライトリングの魅力と強みを紹介させていただきます。

まずブライトリングの時計はパイロットから高い評価を受けたことで熱い支持、高い人気を博しました。パイロットに向けての腕時計のため、視認性・操作性・機能性・高精度と一切の妥協を許さない姿勢は勿論ですが、ブライトリングは2009年に「キャリバー01」というパワーリザーブ70時間、24時間どこでもカレンダーの早送りが出来るといった特徴を備えた自社開発ムーブメントの製造に成功します。常に腕時計の機能への探求心と向上心を持って研究に取り組む点が愛好家から支持を集めている理由の一つです。

またブライトリングの腕時計は力強さを感じさせる無骨なデザインが特徴的でもあります。デザイン性だけでなく素材にもこだわっています。医療用のメスに使用される316Lステンレススチールと呼ばれる素材をケースに使用しており、他の流通しているステンレススチールと比較して腐食に強く、錆びにくく、且つ肌にも優しく安心して使用できるという特徴を持ち合わせています。デザインは勿論ですが、頑丈で丈夫な素材でありながら長年愛用できる腕時計を使用するユーザーへの配慮も人気の理由なのではないでしょうか。

ブライトリングの人気モデル

ブライトリングの歴史と魅力をここまでは述べてきました。この項目ではブライトリングの人気モデルを紹介させていただきます。

ナビタイマー

パイロットウォッチのパイオニアと呼ばれる腕時計です。アナログ航空用回転計参尺を搭載し、革命を起こした機能です。またパイロットの飛行時間を計測するために必要なクロノグラフを1952年の誕生時に搭載していることもナビタイマー特徴の一つです。
ナビタイマーはブライトリングの顔、象徴となっており、誕生から70年を経過する今でも人気シリーズとして君臨しています。

クラシックな雰囲気のデザインでブライトリングの他のモデルと比べるとスマートな印象のモデルなのでファッションのジャンルを問わず合わせやすい腕時計です。
ブライトリングの歴史を支えてきた相棒のような腕時計であるナビタイマーは購入者の最高の相棒となること間違いなしです。

クロノマット

クロノマットはナビタイマーと共にブライトリングを代表するパイロットウォッチです。特徴としては0、15、30、45分の位置にある突起状の目盛りである、ライダータブです。こちらは風防を保護するために突起状になっているだけでなくパイロットがグローブを嵌めている手でも回しやすくするためにこのような形になっています。また視認性も非常に良いです。

ブライトリングの伝統を受け継ぐのがナビタイマーであれば、クロノマットは現代のパイロットの要望に応えて製作された腕時計でナビタイマーとクロノマットで人気を二分しています。
あなたはどちら派でしょうか？

スーパーオーシャン

パイロットウォッチにおいて数多くの功績を残してきたブライトリングは海でもその名を轟かせています。
ブライトリングは1957年に200m防水という確かな機能を持った当時のハイスペックダイバーウォッチ、スーパーオーシャンを発売します。この頃は世界の情勢が安定してきたことでダイビングなどのマリンレジャーが流行していました。その流行に伴って多くの時計ブランドからダイバーズウォッチが発売されていきます。余談になりますがスーパーオーシャンが発表された1957年にオメガはスピードマスター、シーマスター300、レイルマスターで構成されるプロフェッショナルラインを創設しており、歴史的な年にもなっています。

そんなスーパーオーシャンは最大で2000m防水というスペックも存在しており、防水性においても高い技術力を発揮している点は特徴の一つです。デザインでも2022年にフルモデルチェンジがされてターコイズブルーなどの可愛らしい個性的な文字盤のカラーが出ていることも特徴です。
時代に合わせたアップデートを行い続けるスーパーオーシャンは普段使いからビジネスシーンまで使用できる万能ダイバーズウォッチです。

最後に

当記事では創業から140年にわたり多くの魅力的な腕時計を製作してきたパイロットウォッチの老舗ブランド、ブライトリングの歴史と魅力について紹介させていただきました。

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